情報通信省傘下で携帯通信大手のモビフォン(MobiFone)が、デジタルテレビ放送サービスを提供する地場オーディオ・ビジュアル・グローバル(Audio Visual Global=AVG)株95%を購入し多額の公的資産損失をもたらした汚職事件で、情報通信省は21日、同社のカオ・ズイ・ハイ社長を解任することを決定した。
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同事件は、AVGが企業価値評価で大幅に水増しされ、モビフォンが同社株95%を実質的な価値を大きく上回る8兆8898億VND(約430億円)で購入したというもの。
ハイ氏は、買収計画の立案、審査や投資効率の評価などにあたって、社長として規定違反の複数の決定を出したとされている。同事件に関連して、同社元会長のレ・ナム・チャー容疑者が7月に逮捕され捜査を受けている。
AVGの財務状況は極めて脆弱だったが、モビフォンは情報通信省から承認を得た上で、AVGの買収を決定し、売却側に取引額の95%を支払った。
グエン・フー・チョン共産党書記長が非常に深刻な汚職事件として買収の取り下げを指導したことを受けて、モビフォンにAVG株を売却した者はこれまでにモビフォンから受け取った資金の全てを払い戻している。