フェイスブック(Facebook)が提供する広告サービス用の地図で、ベトナムが領有権を主張する南シナ海のホアンサ諸島(英名:パラセル諸島、中国名:西沙諸島)とチュオンサ諸島(英名:スプラトリー諸島、中国名:南沙諸島)が中国の領土として中国名表記の「三沙市(Sansha)」と表示されていたことについて、フェイスブックは5日、ベトナム人に対して謝罪した。
(C) vneconomy |
フェイスブックはベトナム人利用者からの抗議を受けたほか、情報通信省ラジオ・テレビ・電子情報局からもベトナムの領有権の侵害にあたるとして説明と修正を求められていた。
フェイスブックは地図サービスを提供する提携先の技術的なミスによるものと説明し、2日夕方までに同地図で中国の領土からホアンサ諸島とチュオンサ諸島を除外し、「三沙市」の表記も削除した。
ただし、その後もベトナム以外の地域でアクセスすると中国語表記を削除する前の地図が表示されるとの訴えについては、「全世界でアップデート版の導入を進めている」とし、各国の領有権の紛争をめぐっては中立的な立場であることを改めて主張した。
なお、2015年にはインターネット検索大手の米グーグル(Google)の提供する地図検索サービス「グーグルマップ(Google Maps)」でもホアンサ諸島のフーラム島(英名:ウッディー島、中国名:永興島)が「三沙市」と表記されていたが、削除された。