ホーチミン市1区の青年文化会館(Nha van hoa Thanh Nien、4 Pham Ngoc Thach St., Dist.1, Ho Chi Minh City)で開催中の「人体の不思議展(英語:Mystery of Human Body、ベトナム語:Su bi an dac biet cua co the nguoi)」について、「本物の遺体なら非人道的だ」と批判する声が上がっている。
(C)Thanh nien,To Tam |
主催者のメガ・ビナ(Mega Vina)によると、この展覧会は医学的な知識の提供や健康な体づくりに対する意識の向上など、教育的効果を目的とするもので、ドイツのグンター・フォン・ハーゲンス(Gunther Von Hagens)博士によって開発された「プラスティネーション(Plastination)」技術を使って、実物の遺体に含まれる水分と脂肪分を合成樹脂に置き換えて保存できるようにしたものを展示している。
展覧会の実施を許可したホーチミン市文化スポーツ局のボー・チョン・ナム副局長は、「許可申請書には、展示物は合成樹脂製と記されていた。本物の遺体を使っていたとするなら、審査し直すことになるだろう」と話した。
文化スポーツ観光省基礎文化局のニン・ティ・トゥー・フオン局長は、「医学関連の学校や病院で特定の対象者向けに展示するのは何ら問題ない。しかし一般の人には反感や恐ろしさを引き起こすことは確かだ。ベトナムの伝統的文化に反している」との見解を示した。同展覧会は、年末まで開催される予定になっている。