最高人民裁判所は、各国における「薬物裁判所」の事業モデルの研究を進めており、将来的に国内でも同形態の裁判所を試験的に導入する計画だという。労働傷病兵社会省傘下社会悪防止局のグエン・スアン・ラップ局長が、このほど開催された薬物の取り締まりに関するシンポジウムで明らかにした。
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同モデルはグエン・スアン・フック首相が承認した2020年までの薬物取り締まり計画案に沿ったもの。米国など一部の国では、薬物中毒者の更生や社会復帰を支援するとの考えから、中毒者を更生施設に収容することなく、自宅で治療を受けさせると共に、定期的に裁判所で法律や健康などに関する情報の周知を重ねたり、中毒者の努力を表彰したりする形で事業を展開している。
ベトナムでは、裁判官や検察官、薬物中毒者が居住する街区・村レベルの警察官、薬物治療の医師、心理カウンセラー、職業訓練の講師らが協力し、薬物中毒者をトータルサポートする方向で研究を進めている。
なお、全国における薬物中毒者数は21万人で、大半を労働年齢にあたる35歳未満の若者が占めており、8%は未成年者となっている。