ソンラ省:「病死の遺体をバイクで搬送」、人民委が再発防止を指導

2016/09/21 05:52 JST配信

 病死した妹の遺体を兄がバイクで搬送した出来事を受けて、西北部地方ソンラ省人民委員会はこのほど会合を開き、再発防止に向けて適切な措置を講じるよう同省保健局に指導した。

(C) vnexpress
(C) vnexpress

 同省人民委員会のラー・カム・ゴック・ミン主席は、「こうした行為は反感を呼ぶだけでなく、伝染病が広がる危険もはらんでいる」として、同局並びに死亡した女性が入院していた病院に対し、関係者の責任を追求すると共に、貧困世帯や遠隔地、また少数民族の患者の遺体を自宅まで搬送する無料配車サービスを提供するよう指導した。

 これに先立ち、ござで巻かれた遺体がバイクで搬送される様子を写した写真がインターネットに掲載され、話題となった。遺体は重度の結核とエイズに感染していたロー・ティ・Pさん(女性・40歳)で、バイクを運転していたのはPさんの実兄だった。

 Pさんは8月末にソンラ結核肺疾患病院へ入院し、治療を受けていたが、容態が悪く家族に経済的な余裕もなかったため、退院を余儀なくされた。Pさんは、兄の運転するバイクの後ろに乗って同病院から約120km離れた自宅へ移動する途中で死亡。兄はござを買って遺体を包み、そのままバイクの後ろに載せて自宅まで搬送した。

 更に、8日にも別の患者の遺体が家族によりバイクで搬送されていたことが明らかになった。新たに発覚したケースでは、Pさんと同じく結核の治療を受けていたルー・バン・Sさん(男性)が同病院で死亡し、家族がバイクで自宅まで搬送していた。

 これについて同病院の責任者は、「退院時のPさんは意識もはっきりした状態でバイクの後ろに乗っていた。Sさんについては自宅まで遺体を搬送するための自動車を借りるよう勧めたが、遺族はそれを断り、病院側にも支援を求めなかった」と述べている。

[VNExpress等, 11:40 (GMT+7) 19/9/2016, A]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 ござで巻かれた遺体がバイクで搬送される様子を写した写真がインターネットに掲載され、話題になってい...

新着ニュース一覧

 ホーチミン市の洋菓子店「ル・プチ・ローラン(Le petit Roland)」は、南部解放・南北統一50周年を記念...
 南部解放・南北統一50周年(1975年4月30日~2025年4月30日)記念事業の一環として、ホーチミン市1区人民...
 栃木県鹿沼市の市文化活動交流館芝生広場で4月19日(土)、「2025ベトナムフェスティバルinかぬま」が初...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 2025年4月4日、ベトナム戦争末期の米軍による「オペレーション・ベビーリフト」の航空機墜落から50年を...
 米国の半導体大手クアルコム(Qualcomm)は16日、ハノイ市で行われたグエン・チー・ズン副首相との会談で...
 ハノイ市ナムトゥーリエム区の国家会議センターで16日夜、ベトナムにおける3件のプロジェクトを対象と...
 政府は15日、少額取引決済向けのモバイルマネーの試行期間を延長する決議第87号/NQ-CPを公布した。 ...
 ライオン株式会社(東京都台東区)は、ベトナムの持分法適用関連会社で、医薬品・医療機器の製造販売を中...
 レ・タイン・ロン副首相はこのほど、フェニカー大学(Phenikaa University、ハノイ市)を、「構成大学と...
 ベトナム空港社[ACV](Airports Corporation Of Vietnam)は4月19日、4月30
 ブイ・タイン・ソン副首相は15日、「2021~2030年国家電力開発計画及び2050年までのビジョン(第8期電力...
 日本政府観光局(JNTO)が発表した統計によると、2025年3月の訪日ベトナム人の数は前年同月比▲5.0%減の6...
 ベトナム航空局(CAAV)によると、2025年1~3月期の航空各社の旅客輸送量は前年同期比+9.2%増の約2070万...
 ホーチミン市人民裁判所は14日、メンバー6万6000人近くの売春斡旋ルートを組織した元締めのグエン・フ...
 日本の財務省が発表した2025年3月の貿易統計(速報)によると、ベトナムの対日貿易収支は前年同月比2.35...
トップページに戻る