北中部タインホア省ビンロック郡の世界文化遺産、ホー(胡)朝城の南堀区域における発掘調査で、新たな2つの遺構が発見された。
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考古学者らは、3か月にわたり同区域で面積2040m2を発掘し、城塞から約50m離れた土中から2つの遺構を発見した。これらの遺構は、城塞を囲む堀及び堀の外側に土を盛った土塁と見られている。
堀の幅は61mで、堀の構築に使用された多数の石と、石から成る厚さ約5~10cmの層も発見された。また、土塁の幅は7mで、石垣が積まれていた。
今回の発掘で、瓦やレンガ、陶磁器やせっ器、武器など多数の遺物が出土し、瓦やレンガの中には生産地や年代が刻まれたものも含まれているという。遺物の年代は、チン(陳)朝(1225~1400年)やホー(胡)朝(1400~1407年)に当たる。
ホー朝城は、わずか7年間、2代しか続かなかったホー朝時代の都に築かれた城塞で、現在も高さ8mの城門が残っている。2011年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)によってベトナムで7か所目の世界遺産に登録された。