フランス植民地時代から残る歴史的建造物で、ホーチミン市内観光のハイライトの一つでもある、ドゥックバー(聖母マリア)教会の修復工事が年内にも始まる見通しだ。7月にホー・バン・スアン司祭が渡仏して、修復に必要なガラスや瓦などについて報告するという。
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同司祭によると、工事は3か月後を目途に始まり、修復には数年を要する。修復工事の計画自体は、10年以上前からあったというが、当時は優先すべき工事が他にたくさんあったため、修復工事は計画のみに終わった。
しかし、同教会は現在、かなり老朽化が進んでおり、特に長い年月、雨風にさらされた屋根は深刻な状態となっていることから、教会側は、これ以上計画を先延ばしにすることは不可能と判断し、修復工事の開始を決めた。
ドゥックバー教会は、サイゴン(現ホーチミン市)がフランスの支配下にあった1877年から1880年にかけて建設されたカトリック教の大聖堂。完成から既に135年が経過しているが、これまでに1度も大規模な修復工事が行われていない。
ホー・バン・スアン司祭は、老朽化の他に気になることとして、一部の心無い観光客が教会の壁に落書きをしている現状を指摘した。「観光客が近づけないように柵を設置すべきかとも考えたが、結局、大切なのは人々の考え方だと思う」と述べ、人々の意識向上を訴えた。