公安省や情報通信省などが共催したセミナー「セキュリティワールド2015」が25日、ハノイ市で開催された。公安省ネットセキュリティ局のグエン・バン・ティン副局長は、ベトナムがサイバー攻撃の目標になっていて、国の安全保障に悪影響を及ぼしていると警鐘を鳴らした。
ティン副局長によると、近年外国のハッカーによるサイバー攻撃が増加している。2012~2013年には、ベトナムの約6000のウェブサイト(うち300余りが政府機関)が攻撃を受け、内容の書き換えなどの被害を受けた。2014年には攻撃が倍増し、1年だけで6000のサイトが同様の被害に遭っている。
特に中国が南シナ海のベトナムの排他的経済水域(EEZ)に石油リグ「HD981」を設置した後に攻撃が増え、ホアンサ諸島(英名:パラセル諸島、中国名:西沙諸島)に対するベトナムの主権を否定する内容への書き換えが、1100余りのサイトに対して行われたという。
昨年末にはベトナムコミュニケーションコーポレーション(VCコープ)のデータセンターがハッキングされ、VCコープが管理している多くのニュース系ウェブサイトが、閲覧不能状態に陥った。