ここ数年、東北部クアンニン省ハロン市バクダン地区のハロン湾沿岸で総額数千億VND(1000億VND=約5億1000万円)にも上る約10隻の損傷した船舶が、管理者もおらず使用されないまま放置されているため、この周辺地域で環境汚染を引き起こしている。
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放置されているこれらの損傷船舶のキャビン内には水が浸水しており、一部の船舶はいつ沈没するかも分からない。毎日、錆びた鉄鋼やマシン油が同湾に流出していることにより、世界遺産であるハロン湾の美観を失いかねない危機を及ぼしている。
調べによると、造船工業総公社(ShipBuilding Industry Corporation=SBIC、旧:ビナシン=Vinashin)傘下のビエンズオン・ビナシン海運有限会社がこれらの船舶の所有主だが、赤字状態に追い込まれていることから、各船舶の運航を停止した。しかし港での係留料を支払うことができず、各船舶をハロン湾に放置しているという。
クアンニン省航海港局及び同省人民委員会は、これまでに度々船舶の所有主及び交通運輸省の関連機関に対してこれらの船舶を他の場所へ移すよう求めたが、現在までに何の解決策も打ち出されていない状況にある。