非営利法人(NPO)オペレーション・スマイル研究支援センター(Center for Researching and Aiding Smile Operation=OSCA)の無料口唇口蓋裂手術プロジェクトにより、南中部沿岸地方カインホア省ニャチャン市の第87軍医病院で手術を受けた幼児3人が死亡したことを受け、OSCAが事務所を置くハノイ市の保健局は26日、同事務所(同市ドンダー区フオンマイ通り)の立ち入り検査を実施した。しかし事務所の活動は既に停止されており、OSCAのウェブサイトへのアクセスも不可能となっていた。
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フオンマイ地区当局が2013年10月にOSCAに対して行った直近の調査結果によると、OSCAはハノイ市科学技術局から整形外科、形成外科、リハビリテーション、理学療法、審美治療の科学技術事業ライセンスを取得していたが、患者に対して診断・治療を行う際に保健当局から取得しなければならない医療事業ライセンスは有していなかったことが明らかになった。
また、カインホア省保健局の調査結果によると、手術に関わったOSCAの医師らのうち1人は、医師免許を持っていなかったという。
OSCAのファム・バン・アイ所長は同日午後、保健省診断治療管理局がニャチャン市で開催した会合に出席し、「死因は麻酔薬の可能性が高い」との見解を示した。OSCAが施設を借りて手術を行った第87軍医病院のグエン・バー・ハイン院長も、「今回、麻酔の時点で症状が出たのも麻酔薬の影響」としてアイ所長の見解に同意している。
なお、OSCAの事務所はアイ所長の自宅でもある。アイ所長は以前、OSCAの事務所と同じ場所で、無認可の美容クリニックを運営していた。しかし2011年、同クリニックで豊乳手術を受けた女性患者1人が死亡する事件が発生。その後、同クリニックの活動は停止したが、無料口唇口蓋裂手術プロジェクトは慈善活動としてこれまでずっと継続してきた。同プロジェクトを実施するための資金源は、国内外のスポンサーから調達していたという。