ハノイ水道公社はこのほど、水道料金の35%引き上げをハノイ市人民委員会に提案した。2010年から3度目の値上げで、市民や企業に及ぼす影響は大きい。25日付トゥオイチェー紙(電子版)が報じた。
同水道公社のグエン・ニュー・ハイ社長によると、この数年同社は赤字を計上しており、新たな浄水場を建設するための資金調達も困難な状況だという。年初4か月の赤字額は320億ドン(約1億2300万円)に上っており、従業員の平均月給を500万ドン(約1万9200円)から420万ドン(約1万6200円)に引き下げざるを得なくなった。赤字の原因は、水道水の生産コストが急増しているためだとしている。
タインスアン区在住の市民グエン・ズイ・フンさんは「燃料、食品、サービスの価格が次々値上がりしている。その上水道料金まで上がったら、貧困層や低所得者は生活がさらに厳しくなる」と話す。
同水道公社の統計によると、市内の水道の漏水率は30%に達している。水道管の老朽化や盗水が主な原因だ。同社が漏水対策を積極的に進めていれば、値上げ率をもっと低くできるはずだ。