南中部クアンナム省バックチャーミー郡にある第2ソンチャイン水力発電所の貯水ダムに多数のひび割れが見つかっており、隙間から大量の水が流れ出ているが、同発電所の管理会社はいっこうに対策を講じる姿勢を見せない。19日付VNエクスプレスが報じた。
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ベトナム科学技術研究所所属の地質研究所によると、今年の旧正月(テト)以前から、同郡の地下で活発な火山活動が観測されており、ダムのひび割れもこの影響によるものとしている。一方、同発電所の管理会社は昨年11月に米国とカナダから最新の地震観測システムを導入したが、ひび割れが起きるような地震は一切観測されなかったと報告している。
同発電所は、投資総額5兆1940億ドン(約209億円)、総出力190メガワット。ダムの貯水容量は7億3000万立方メートルでベトナム中部最大規模のもの。管理会社は、この程度のひび割れは耐久設計の許容範囲であるとしているが、下流域に住む住人らは、万一ダムが決壊した場合、大惨事になると早急な対策を求めている。