商工省は輸入超過を抑制しようと、今年6月から携帯電話の輸入を制限する措置を取っているが、輸入台数は増加し続けている。その大半は中国製の格安携帯で、ブランド携帯の偽造品の密輸もそれに拍車をかけている。25日付トゥオイチェー紙(電子版)が報じた。
税関総局によると、中国からの携帯電話及び同部品の輸入額は、今年6月には7762万ドル(約59億円)だったが、9月には2億1615万ドル(約164億円)に急増、1~9月の輸入額は前年同期比52%増の11億ドル(約836億円)余りに達している。
商工省の規制は、携帯電話の輸入手続きをホーチミン市など3つの国際港に限定するものだが、部品は対象になっておらず、分解すればどこからでも合法的に輸入できる。また完成品と部品に対する輸入関税が2%と低いことも、中国製品流入の原因になっている。
さらに中国からは密輸品も流れ込んでおり、アイフォンやノキアなどの偽造品が130万~300万ドン(約5200~1万2000円)で売られている。ホーチミン市市場管理支局は最近、中国から密輸入された携帯電話2000台以上と部品2万3000個を発見、押収した。