ホーチミン市人民評議会経済予算委員会は22日、同市ニャーベー郡にあるヒエップフオック工業団地の排水処理状況に関する調査を行った。同工業団地の周辺では、同工業団地から排出される廃水や排気ガスによる環境汚染が問題となっている。23日付グオイラオドン紙(電子版)が報じた。
同工業団地の近くにあるヒエップフオック村では、水道が整備されていないため主に雨水を飲用水として利用してきたが、現在は煙塵の影響で雨水が黒く濁るようになり、井戸からは悪臭が漂っている。また、同工業団地建設の際、移住した人々が住む再定住地区でも、排水処理システムが機能していないため、淀んだ水が悪臭を放っており、様々な病原菌の発生源となっている。
現在、同工業団地では、メッキ、染色、化学物質、建設資材などの企業75社が操業しており、すべての企業が集中一括排水システムを使用しているが、許容限度を超えて排水している企業が約10社にのぼる。
こうした状況を受けて、同市人民評議会は同工業団地と管理会社に対し、違反企業には罰金など、より厳しい措置を講じるよう要請している。なお、現行の規定では、排水処理については工業団地が責任を負い、排気処理については各企業が規定の基準に従って対応することが義務付けられている。