ベトナム人青年の平均身長を20年後に4~5センチメートル伸ばすことを目標にした「2011~2030年身長・体力改善総合計画案」が、このほど承認された。しかし目標値が高過ぎるとの声も上がっている。11日付ティエンフォン紙電子版が報じた。
栄養研究所によると、2~5歳児の栄養不足の割合は高く、貧血が24%、ビタミンA不足が37.5%、亜鉛不足が41.5%に上る。子供の頃のこうした栄養不足は、ベトナム青年の平均身長が日本やシンガポールなどの国より低い原因になっているという。
ベトナムの18歳青年の平均身長は現在、男性が163.7センチ、女性が153センチ。今回の計画では、2020年に男性167センチ、女性156センチ、2030年に男性168.5センチ、女性157.5センチの達成を目標に掲げている。しかし過去10年間に伸びた身長はわずか1センチに過ぎない。
栄養学の専門家らの研究によると、経済発展が10年間続けばその国の青年の平均身長が1.5センチ伸びることが分かっており、これに比べても20年間で4~5センチ伸ばすという目標設定はかなり高いハードルだという。