2010年10月の「タンロン・ハノイ建都1000年記念祭」では、全国各地から数千点の盆栽が持ち寄れら展覧会が開かれた。ハノイ市民の注目を浴びたのは、値段を付ければ100万ドル(約8300万円)は超すだろうと言われる巨大盆栽たち。中でも「鶏の木」と名付けられた巨大盆栽は評判が高く、600万ドル(約4億9700万円)の値が付くと噂されている。10日付ベトナムネットが報じた。
大金持ちたちは「この世に2つとない傑作を旧正月(テト)の3日間だけでも自分のものにしたい」という独占欲に駆られるらしい。しかし実際のところ、借り受けるのはそう簡単なことではない。盆栽の持ち主たちも大金持ちで金には困っていないし、もしも誤って枝でも折ろうものなら賠償金をいくら請求されるか分からないからだ。
ハノイ市ソンタイ町のある盆栽園経営者は、「盆栽業界で知られているような作品は数えるほどしかなく、誰でも簡単に作れるものではない。運と縁に恵まれて初めて手に入れることができるものだ」と希少性を強調した。大金を積み、「家の中に置き24時間の監視を付けて大事に世話をする」と確約しても断られる世界だ。