ホーチミン市文化スポーツ観光局によると、今年タンソンニャット国際空港から海外に出かけたベトナム人の数は前年のほぼ2倍に相当する180万人(推計)に上るという。主な旅行先はシンガポール、マレーシア、カンボジア、香港、中国など近場が多い。22日付サイゴンタイムス紙電子版が報じた。
しかしホーチミン市内のいくつかの旅行会社では、海外旅行ツアー客の売上数の伸びは10~30%に留まっている。この現象についてベトツアー社のリュー・ディン・フック社長は、「格安航空会社やインターネットが発展したおかげで、自分でチケットや海外旅行を手配する個人や少人数グループが増えているため」とみている。
旅行先は近場が大半を占めているが、米国、欧州、オーストラリアに出かける人も増えている。ベンタインツーリスト社旅行サービスセンターのライ・ヒュー・フオン所長は「ユーロの為替レートが上昇したため、欧州行きツアー料金は去年に比べ20%高くなったが、ツアー客の数は40%も増えている」と話した。
今年は、会議・招待旅行・展示会などと観光を組み合わせたビジネストラベル(MICE)で海外に出かけた人の数も増加した。シンガポール、タイ、香港、オーストラリアではMICE客を誘致するための優遇策が取られているため、出かけやすいという。