オンラインニュースサイト「ベトナムネット」のフォーラムには、給与の低さを嘆く公務員の投稿が数多く寄せられている。
グエン・バン・ミンさんの属する専門分野の給料表(大学卒以上)は、1号給159万ドン(約6800円)、2号給180万ドン(約7700円)、3号給203万ドン(約8700円)などとなっている。お手伝いさん並みの給与水準であるうえ、さらにここからさまざまな名目の費用が引かれるという。ミンさんは「7年間働いた後に得られる3号給でも、5億ドン(約213万円)程度の家を購入しようと思ったら21年分の給料が必要になる。同じ大卒でも民間企業や外資系企業に勤めている人は、公務員の3~4倍、中には10~15倍の給料を得ている人もいる」と訴えている。
南中部カインホア省で公立学校の教師をしているレ・ロックさんは多くの同僚と共に、グエン・ティエン・ニャン副首相が掲げた「2010年には教師が給料だけで生活できるようにする」という目標の実現を待ち望んでいる。しかし実際の給料は、単純労働者の給料より低い額だという。
こうした意見に対し、公務員の数が多過ぎる、組織が合理性に欠けているなどの批判もある。一方前出のグエン・バン・ミンさんは、公務員給与を今の3倍程度に引き上げるべきとの意見だ。専門職の1号給を民間企業並みの470万ドン(約2万円)にし、毎年ベースアップを図るべきだという。
ミンさんはまた、地方政府に給与の決定権を付与し、その地方の社会経済状況や各分野の発展状況などに応じて給与の額を決めることを提案している。このほか、住民サービスを民間化すべき、縁故採用をやめるべきなどの提案も寄せられている。