グエン・タン・ズン首相はこのほど、ベトナム造船産業グループ(ビナシン)の社長職に2カ月前に就任したばかりのチャン・クアン・ブー社長とチャン・バン・リエム監査役兼取締役の職務を停止することを決めた。理由は明らかにされていないが、ビナシンの運営管理の過程で生じた誤りや不正について調査するためとみられている。
ブー社長は今年7月1日に、ビナシン傘下のナムチエウ造船産業総公社(NASICO)の社長からビナシン社長に昇格した。ビナシンの一連の問題が発覚し、ベトナム共産党中央検査委員会がファム・タイン・ビン会長(当時)の処分を求めたことを受けた人事で、ビン会長はその後逮捕されている。ブー氏は「ビン会長だけではなく、我々幹部全員に責任がある。自分自身にも誤りがあり、いかなる処分も受け入れる用意がある」と語っていた。
ブー社長とチャン・バン・リエム監査役の職務停止決定を受けて、ビナシン取締役会は8月30日、この2人の解任を決めた後、ビナシン営業部門の責任者であるグエン・クオック・アイン氏を社長代理に、ドー・タイン・フン取締役を監査役代理にそれぞれ任命した。