ホーチミン市人民裁判所は21日、日本人の男性観光客に狙いを定めて恐喝や強盗を繰り返していたグループの主犯格グエン・タイン・ドー被告(27歳・男)に恐喝罪と強盗罪で禁固20年の判決を言い渡した。
ドー被告はホーチミン市1区で放浪生活をしていたが、日本語ができることを悪用して日本人から財産を奪うことを思いついた。2008年半ばごろから1区にあるレストラン「フオンドン」と結託、同被告が日本人観光客を同レストランに連れてきて飲食した後法外な金額を要求、拒否した場合はレストランの従業員らとともに暴力をふるうなどして財産を奪い、グループ内で山分けしていた。
被害届を受け捜査していた警察は2008年12月7日、同市3区カックマンタンタム(8月革命)通りのホテル前の現金自動預払機(ATM)で、日本人に現金を引き出させようとしていたグループを現行犯逮捕した。
ドー被告らは調べに対し、同様の手段で約20件の強盗を働いたと供述したが、被害届は5件しか出されておらず、警察は5件分のみ立件した。被害額は合計6億4500万ドン(約300万円)。裁判所は、レストランの従業員だった被告2人に禁固12年と13年、この犯行にかかわった他の被告4人に禁固1~7年の判決を出した。