工場や建設現場で働く多くの労働者の賃金は月収100万~200万ドン(約5300~1万600円)と、決して楽な生活ではない。新卒の社会人や下級公務員らもやりくりに苦労している。その一方で、ろくに国家に貢献していない高級官僚らが高給を取り、賞与、手当、さらに賄賂まで懐に入れているのが現状だ。
労働傷病兵社会省は最近、労働者の最低賃金を85万ドン(約4500円)に引き上げる提案をしたが、まだ承認されていない。しかし仮に最低賃金が引き上げられたとしても、行政システムが改革され、国家公務員の数を適度に減らすことがなければ、賃金問題は解決しないとみられている。賃金はその働きに見合った額を支払うべきで、特に肉体労働者や保健・教育・科学分野に従事する人の賃金は低いレベルにあるといえるだろう。