中国広東省で生産された衣料品やおもちゃの一部から発がん性があるとされる有害化学物質ホルムアルデヒドが検出されたという情報を受け、ハノイ市市場管理支局が先ごろサンプルを採取して検査したところ、ベトナム国内で販売されている多くの中国製品のサンプルからもホルムアルデヒドが検出された。
同支局の発表によると、検出されたホルムアルデヒドの含有量は2%未満。しかし仮に2%とした場合、例えば100キログラムの衣料品に2キログラムのホルムアルデヒドが含まれていることになり、一般的な安全基準を大きく上回る。ベトナムではホルムアルデヒド含有量に関する安全基準が整備されていないため、具体的な対策については専門機関の回答を待つことになるが、標準品質総局は、商工省など政府機関が正式な文書により許容水準を早急に示すべきと指摘している。
ホルムアルデヒドは通常、布地の漂白やしわを防ぐ目的で、化学製品の安価な代替品として使用される。専門家は、ホルムアルデヒドによる害を防ぐため、製造元が不明であまりに安い商品の購入は控えること、衣料品の場合は使用前にていねいに洗うことを勧めている。