ホーチミン市交通運輸局は24日、「個人車両の削減と公共旅客輸送の発展」をテーマとするセミナーを開催した。この席でホーチミン市工科大学交通技術学科長のファム・スアン・マイ博士は、同市のバイクによる経済損失(交通渋滞、交通事故、土地の占有など)の総額は年平均14兆3070億ドン(約740億円)に上るとの試算を明らかにした。
マイ博士はこの試算の根拠として、市内の道路を使用する交通車両のうち個人車両の割合が89.4%を占めていること、市内の交通事故死者数が年間1000~1200人であること、バイク利用者の環境影響度がバス利用者の39.3倍に上ることなどを挙げている。同博士はバイクに対し、環境税や環境費を徴収することを提言した。
同市交通運輸局も、個人車両に対する環境費の徴収に賛意を示し、バイク1台当たり月1万ドン(約53円)、自動車1台当たり月20万ドン(約1050円)以上を予定していることを明らかにした。チャン・クアン・フオン局長は「発表された研究成果などを参考にして、公共旅客輸送の発展と個人車両の削減に取り組んでいく」と述べた。