6日午前7時20分ごろ、南中部カインホア省で地元紙カインホア新聞の記者スアン・ドゥオンさんがバイクで出勤途中、後方からやってきたバイクの2人組に刃物で腰を刺され重傷を負う事件が起きた。事件現場は、ドゥオンさんの職場からわずか30メートルほどの場所だった。
目撃者によると、ドゥオンさんのバイクの後を走っていた2人組のバイクが交差点に差し掛かったところで突然スピードを上げてドゥオンさんのバイクに近付き一気に抜き去っていったので、財布か携帯電話を狙ったひったくり事件かと思ったという。2人組バイクの後部座席の男は手に持った紙でナンバープレートを隠していた。
ドゥオンさんはベテランの事件記者で、これまでにも事件の関係者から脅されることも珍しくなかったといい、今回の事件の1カ月ほど前にも脅迫状を受け取っていた。カインホア新聞のディン編集長は、この事件が個人的なトラブルによるものではなく、報道の妨害を目的とする計画的な犯行との見方を示した。この事件を受けてカインホア省新聞記者協会は、ベトナム新聞記者協会や各関係機関に対し新聞記者の身の安全を守るための措置を強化するよう申し入れる予定だ。