ホーチミン市12区にある小学校で5日朝、登校中の生徒たちの目の前で、父兄が女性教師に執拗に暴行を加え、けがをさせるという事件が起こった。この前日に同校のトゥ先生が宿題をして来なかった生徒Tを定規で叩いたことに対し、抗議のためこの生徒の両親や叔父らが学校を訪れていた時の出来事だった。
校長が父兄に謝罪し、適切な処分と生徒のクラス変更を約束して問題は解決したかに思われた。しかしその後、ちょうどバイクで出勤してきたトゥ先生を発見した父兄は、校庭で先生に掴みかかり、登校して来た多くの生徒が見守る中で、数人がかりで先生に殴る蹴るの暴行を加えた。制止に入った教職員の助けで、先生はようやく校内の一室に逃げ込み、父兄らはそれを追いかけたが、中にいた職員が机やイスでバリケードを作り防御したため、それ以上入ることはできなかった。
校長によると、この生徒の学業態度について話し合うため、これまで何度も父兄を呼び出したが、一度も応じたことがなかったという。校長は今回の暴行事件を市教育室と公安に報告、現在公安が関係者の事情聴取を行っている。なお学校側は体罰の事実を認め、トゥ先生を15日間の謹慎処分とした。生徒Tは、この事件後もいつも通り学校に通い、要望通りクラスも変更された。