25日放射線検査・管理の総括会議が行われ、この中で昨年Ha Nam省にあるViet Trungセメント株式会社で起きた放射線源紛失事故が初めて明らかになった。関係省庁は現在緊急にこの放射線源の行方を調査している。
同社ではこの放射線源を鉄製カプセルに入れコンテナの中で保管していたが、昨年2003年12月23日に紛失が確認されたという。その後同社ではこの事実を公にせず今年5月になりHa Nam省科学産業局の立ち入り検査で紛失事故が発覚した。
科学産業省放射能・原子力安全管理局のDang Thanh Luong博士・副局長は、現在原子力技術科学院、Ha Nam省科学産業局、同省公安と協力し紛失した放射線源の捜査にあたっていると述べ、さらに同省の保健機関に対し紛失事故を周知し被爆症状が出ている患者を発見したら通報し、適切な処置を施すよう指導した。
この放射線源はセシウム137で放出放射線量は100ミリキュリー。Luong副局長はコンテナ内に保管されていれば悪影響はほとんどないが外部に持ち出され廃棄物と一緒に溶解された場合被爆の可能性があり、またその過程で排気される物質にも放射能が含まれるため煙突が低い場合広範囲に被害が及ぶとしている。