ホーチミン市から南中部沿岸地方ダナン市に向かう航空機の機内でベトナム人女性が外国人男性から盗撮の被害を受けた。女性は着陸後、男性に盗撮した動画の削除と謝罪を要求。その様子を撮影した画像がSNSでシェアされて話題となっている。
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盗撮被害に遭ったのは、ホーチミン市在住のHさん。盗撮発覚後、5時間にわたって外国人男性と言い争った末、ついには盗撮行為を謝罪させた。
Hさんによると、離陸してしばらくすると、隣の席に座った外国人男性にじろじろ見られて居心地の悪さを感じた。相手に悟られないよう注意深く男性を観察していたら、男性の手がごそごそ動き、携帯電話のカバーを外してカメラのレンズをこちらに向けているのが分かった。
フライトの半分ほどに差し掛かったころ、Hさんをさらにぎょっとさせることが起きた。男性に手を触られ、恐怖を感じたHさんは手を肘置きから腿の上に移動させ、本を抱えて目をつぶり、そのままやり過ごそうとした。
Hさんは盗撮被害が発覚したときについて、「ちょうどその時、同じ便に乗っていた知り合いが目の前にやってきて、携帯電話のメモ機能で、隣の人に盗撮されていると教えてくれました。私が目を見開いて、その男性の顔を直視すると、男性の顔色が変わりました。反対側の隣の席に座っていた女性に携帯電話のメモを見せると、彼女もうなずきました」と振り返った。
盗撮被害を確信したHさんは、男性の顔を再度にらみつけると、コールボタンを押して客室乗務員を呼んだ。盗撮の証拠を押さえるため、携帯電話を見せるようベトナム語で言ったが、男性は「No,No」と言って携帯電話を手放そうとはしなかった。
Hさんは、「恐怖と怒りがありましたが、なんとしても携帯電話を確認してやろうと勇気を奮い立たせました。客室乗務員が言うには、たとえ目撃者がいても顧客の携帯電話をチェックする権限はないとのことでした」と語った。Hさんは、客室乗務員に席の近くに立っているよう求め、男性が携帯電話のデータを削除しようとしているのを発見すると英語で叫んだ。
飛行機の着陸後、男性が席を立とうとしたので、Hさんは「Sit down, I’ll call the police(座って、警察を呼びます!)」と英語で話した。警備員が姿を見せると、男性が立ち上がって再び携帯電話のデータを削除しようとしたので、Hさんは「警備員さん、こっちです。早く来て、証拠が消されてしまう!」と大声を出し、変質者を踏みつけて携帯電話を掴み、データを確認するよう求めた。
ダナン空港に降り立った後、Hさんは機内での出来事を警備員に説明。警察も来たが、しばらくすると去っていった。男性は個人情報が詰まっているとして、携帯電話を見せることを拒否。Hさんは「あなたが盗撮していたことは分かっています。飛行機に乗ってから降りるまでの画像を確認するだけでいいです。今ここで携帯電話の電源を入れ、盗撮した全ての動画と画像を消して、私に謝罪しなさい。そうすれば許します。もし拒むなら、あなたの国に訴えます。職場にも、大使館にも、どこへでも行って訴えます」と強い口調で話した。
最終的に警備員立会いのもとで男性の携帯電話を確認したところ、Hさんの脚や首、顔、寝ているときに撮影したとみられる全身の写真や動画が見つかった。男性はこれら全てを削除した後、表面的に謝罪したが、Hさんはこれに満足せず、立ち上がって頭を下げるよう要求した。Hさんは今回の事件について画像付きでSNSに投稿。「同じような被害に遭う人がいたら、今回の件を参考にしてほしい。女性は自分自身を守るために、強い意志を持って訴え出なければなりません」と述べた。