東南部地方ビンズオン省にある民家で2019年5月に樹脂性給水タンク2本からコンクリート詰めされた人間の遺体が見つかった事件で、同省人民裁判所は3日、被告4人に有罪判決を下した。
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裁判所は、殺人罪に問われていた主犯格のファム・ティ・ティエン・ハー被告(女・32歳)について「悪質で更生の余地はなく、社会から永久に排除する必要がある」として、死刑を言い渡した。
殺人罪と犯人蔵匿罪に問われていた別の被告3人について、ハー被告の母親であるチン・ティ・ホン・ホア被告(女・67歳)は禁固13年、レ・ゴック・フオン・タオ被告(女・30歳)は禁固22年、グエン・ゴック・タム・フエン被告(女・40歳)は禁固19年の判決を言い渡された。
裁判所は被告らに対し、殺害されたチャン・ドゥック・リンさん(男性・当時51歳)の遺族に2億6200万VND(約123万円)、チャン・チー・タインさん(男性・当時28歳)の遺族に1億8000万VND(約85万円)の損害賠償をそれぞれ支払うほか、リンさんの母の扶養料として本人が死去するまで月額150万VND(約7000円)を支払うよう命じた。犯行に使用された自動車は没収することを決定した。
被告4人は新興宗教のメンバーで、ハー被告の指導のもとで修行していた。今回の事件で犠牲になったリンさんとタインさんの2人はこの4人と一緒に修行していた仲間だった。
6人が東南部地方バリア・ブンタウ省にあるヴィラを借りて修行していた際、過酷な修行に耐え切れなかったリンさんがヴィラから逃げようとしたところ、高所から転落し、ハー被告とタインさんからも殴る蹴るの暴行を受けて死亡した。ハー被告らはリンさんの遺体を事件現場の民家に移し、腐敗防止のために遺体を給水タンクに入れ、表面をセメントで塗り固めた。
グループはその後も民家で修行を続けていたが、唯一の男性メンバーとなったタインさんが被告らの就寝や入浴を覗き、断食に関する規定も守らなかったためとして、ハー被告とタオ被告、フエン被告が3人がかりでタインさんを電気ショックで気絶させた上、紐で首を絞めて殺害し、ホア被告はその間にお経を読んだ。その後、タインさんの遺体は給水タンクにコンクリート詰めにされた。