韓国のソウル特別市九老(クロ)区で7日午前6時20分ごろ、駐車している車の中からベトナム人女性とその娘が死亡した状態で発見された。車の近くでは、女性の元夫の韓国人男性が首を吊って死亡していた。
(C) vietnamplus |
死亡したのは、韓国人のチョさん(男性・51歳)とベトナム人のAさん(女性31歳)、6歳の娘の3人。チョさんとAさんはかつて夫婦関係にあり、娘は2人の子ども。Aさんは、チョさんのものと見られる車の中で首を絞められ、娘はAさんのそばで枕で顔を塞がれた状態で発見された。
チョさんが車に残した遺書によると、チョさんはAさんに騙されて偽装結婚し、娘の養育をめぐる争いが絶えなかったことから、元妻と娘と無理心中することにしたという。現場に残された証拠物件やチョさんの遺族の証言から、チョさんが元妻と娘を殺害した後、自分も後を追って自殺したと見られている。
2人は2008年4月に結婚し、2013年12月に離婚した。結婚中に娘を出産して韓国国籍を取得したAさんは、離婚後に娘の親権を得て、チョさんに養育費を求めることもなく娘を育てていた。Aさんはその後、ベトナム人男性と再婚し、殺害される前までこの男性と3人でソウルから南東に約280km離れた慶尚南道の晋州(チンジュ)市に住んでいた。
チョさんは、離婚後も娘に会いに隔週で晋州市を訪れていた。事件前の週末もいつもと同じように同市を訪れたが、その際に元妻と娘を強引にソウルへ連れ出して殺害に及んだものと見られている。