ホーチミン市4区1街区にあるトンタットトゥエットマンションの近くに、いつも大勢の客で賑わうブンボー(ピリ辛牛肉入りスープ麺)の路上店がある。店主の料理の腕前も確かだが、人気の理由はそれだけではない。
(C) kenh14 店主のズンさん |
(C) kenh14 「店内規定」の看板 |
同店には「店内規定」なる看板が掲げられており、その内容が何ともユーモラスで客の心を引き付けている。この店内規定には、下記のような内容が書かれている。
1.インターネットで店主の悪口を書き込んではいけない。
2.この店のブンボーは、フエ風ではない。口に合わなくても食べ切ること。食べ切らなくても代金は支払うこと。
3.現金がなければ、不動産所有証明書や結婚証明書など、トイレットペーパー以外の紙を担保として預かる。
4.50万VND(約2780円)札までのベトナムドンのみ受け取る。外貨は一切受け取らない。
5.本規定を読み終えてブンボーが冷めてしまったとしても、当店は責任を一切負わないものとする。
店主のグエン・ホアン・アイン・ズンさん(男性・48歳)は、以前は芸能関係の職に就いていたといい、今から約1年前に同店をオープンした。ユーモアあふれる性格とその料理の腕前で、多くのリピーターを得ている。
同店のブンボーは1杯3万VND(約167円)と良心的。営業時間は15時30分から19時30分までだが、売れ残れば21時まで延長することもある。
なお、この「店内規定」に関する記事がマスコミで報じられた後、当局関係者は「内容に不適切な部分がある」として、看板を取り外した。ズンさんは、「看板の内容は他人に害を与えるものではない。また新たに作って掲示する」とコメントしている。