公安省ハイテク犯罪捜査課はホーチミン市警察と協力して、インターネットを利用した外国人による詐欺事件を捜査中だと明らかにした。7月からこれまでにホーチミン市在住の女性4人から被害届が出されており、被害額は2億800万ドン(約91万円)および4000ドル(約34万円)に上っている。
犯罪グループはアフリカ出身者で、自分は現在米国・英国・フランスに在住しており、ウィリアム・フィリップ、ジョン・ブラウン、フレッド・スミスなどの名を名乗っている場合が多いという。また、このグループにベトナム人が手を貸している可能性が高い。
犯罪の手口は次のとおり。独身のベトナム人女性をターゲットに、インターネットを通じて知り合いになり、徐々に恋愛関係に発展させる。頃合いをみてプレゼントに現金を隠して宅送すると伝える。その後宅送業者を装って確認のメールを送って信用させた後、今度はベトナムの税関でプレゼントの中の現金が発見されたと連絡、未申告のためこれを受け取りたければ賄賂が必要といって指定の銀行口座にお金を振り込ませる。その後プレゼントは届かず、女性はお金をだまし取られたことを悟る。
こうした手口の犯罪は世界の多くの国で摘発されているが、ベトナムでは初めてだという。