ホーチミン市人民裁判所は25日、サイの角を密輸した罪に問われていたハノイ市在住のチャン・バン・ラップ被告(49歳・男)に留置期間(14カ月20日間)と同じ禁固刑の判決を出し、閉廷後に同被告は自由の身となった。検察側はラップ被告が53億ドン(約2800万円)相当のサイの角18キログラムを密輸したとして禁固8~10年を求刑していた。
ラップ被告はハノイ市で観光客相手に写真を撮って生計を立てていたが、2007年8月に知り合いから南アフリカに行ってサイの角を手に入れようと誘われた。同被告は南アフリカで同国当局の輸出売買許可証のある角4本を2万米ドル(約190万円)で購入、その後さらに角1本を2000米ドル(約19万円)で現地人から購入し、2008年1月3日にホーチミン市のタンソンニャット空港に到着した。しかし無申告で税関を通過しようとした際、角5本が発見され逮捕された。
裁判所は、ラップ被告が密輸罪に問われるのは5本の角のうち最後に購入した1本についてだけであり、他の4本については税関への申告を怠ったにとどまると認定した。