北部ハイフォン市アンズオン郡ホンタイ村で18日午前9時ごろ、少女を誘拐しようとしたと疑われた中年男性が村人らに同村人民委員会事務所に連れて行かれ、その後うわさを聞きつけて集まった村民らに暴行を加えられるという事件が起きた。
男性が事務所に入った後、その親せきだといって2人の女性が現れ、計3人が事務所で事情聴取を受けていた。しかし村民らは、3人が少女を誘拐しその臓器を売買するつもりだったとうわさし合ったため怒りは大きくなる一方で、同日午前11時ごろには1000人前後に増えていた。群集は当局に3人を引き渡すよう要求、一部の村民が大声を上げたり石を投げて事務所の窓を割ったりした。
同村警察のドアン・バン・ソップ副署長が事務所に入ろうとした際、群集らが同時に乱入、部屋にいた3人を襲撃した。ハイフォン市の機動隊が現場に到着して群衆を鎮圧し3人を救出したのはその1時間後のことだった。襲撃された男性は病院に収容されたが、重傷を負っている。この男性はハノイ市カウザイ区在住のグエン・バン・ソンさん(58歳)で、知人宅を訪ねた帰りに出会った少女3人にお菓子を買うようお金を渡しただけと話している。
同村では最近子どもの誘拐未遂事件が数件発生しており、ギャングが臓器売買目的の誘拐をもくろんでいるとのうわさが流れていた。