ホーチミン市人民検察院はこのほど、ハノイ市在住のチャン・バン・ラップ(48歳・男)を密輸罪で公訴するとしてホーチミン市人民裁判所に起訴状を提出した。起訴状によると、ラップ被告は2007年8月知り合いの紹介で南アフリカを訪れ、「角を家族用の薬にする」という名目でサイの密猟に参加、2頭のサイを撃って4本の角を入手したほか、別に購入したもう1本の角とともにベトナムに持ち込もうとしたとしている。
しかし、2008年1月3日にホーチミン市タンソンニャット空港の税関で、ラップ被告の荷物の中から税関申告書に記載のないサイの角5本が発見され、同被告は身柄を拘束された。角の総重量は17.66キログラムで、価格は33万5540ドル(約3000万円)相当に上るとされる。
検察院によると、これらの角は南アフリカ側ではワシントン条約(絶滅の恐れのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)管理機関による輸出許可証を取得していたが、ベトナム側では正規の手続きを踏んでいなかったため法律違反になるという。