ハノイ市人民裁判所で1日午前11時ごろ、民事裁判の審議中に被告が原告の弁護士や新聞記者に暴力を奮うという事件が起きた。
この裁判は、ハノイ市税務局職員のチャン・ティ・イエンさんを原告とし、軍事技術学院幹部のファン・クオック・タンさんとルビー社社長のグエン・ビック・トゥイを被告とする民事裁判で、24万9000ドル(約2500万円)の所有権を巡って争われていた。
被告のトゥイは原告側の弁護士チャン・ディン・チエンさんの発言中から盛んに野次を飛ばし、発言を終えたチエン弁護士のそばに駆け寄ると、机上の書類をばらまいたうえ、履いていた木製のサンダルで殴りつけるという暴挙に出た。さらに、この様子を撮影していた新聞記者もトゥイに肩を殴られた。また、被告仲間であるはずのタンさんも、トゥイの家族からののしられたり殴られたりしたという。
この事件に関してチエン弁護士は、騒動が起きたとき警察を呼んで介入を求めるよう提案したにもかかわらず、何らの対応もせずどこかに消えてしまった裁判官の態度に異議を唱えている。同弁護士はまた、トゥイを公共秩序騒乱罪と名誉毀損罪で刑事告訴する考えを示した。