囚人が刑務所で快適に過ごせるかどうかは、囚人の家族が看守にどのくらい賄賂を渡せるかによって決まる。まず服役期間について。4年の服役期間を半分の2年にしたければ500万ドン(3万7000円)看守に渡せばいい。快適に囚人生活を送るには、どの刑務所も入るのかは重要な問題だ。人気のあるボーラー刑務所やチーホア刑務所に入りたければ、1000~1500万ドン(7万3000~11万円)が必要だ。
刑務所内の労役も、どの部署の担当になるかはカネ次第。軽作業や食堂での雑用など、楽な労役をさせてもらえる囚人たちは、みな家族がその労役に見合った額の賄賂を、看守に渡している。貧しい家の囚人はとても苦しい服役となるが、月に20~30万ドン(2700-4000円)の賄賂を払える家の囚人は、多くの恩恵を受けられるシステムになっている。