- 共産党、ズン書記の辞任の申し出に同意
- 財政省の違反で当時の長として責任を負う
- ハノイ市選出国会議員団長などの職も解任
ベトナム共産党政治局は19日、違反があった共産党委員会と党員の処分を決定するための会合を開き、ハノイ市共産党委員会のディン・ティエン・ズン書記の辞任の申し出に同意した。
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政治局と書記局は、党中央監査委員会の報告を踏まえ、2016~2021年任期の財政省共産党幹事部が、民主主義的中央集権主義(民主集中制)に違反し、管理・監視・検査を怠って責任を果たさず、社債発行に関する国家管理や政策導入の違反を引き起こしたとの見解を示した。
これらの違反が甚大な被害をもたらし、国家予算や債権者に損失を与え、ビジネス環境に悪影響を及ぼすと共に、党の尊厳を損なったと結論付けられている。同任期の財政省共産党幹事部書記を兼任していたズン氏は、同省での違反について当時の長として責任を負うことになる。
ズン氏らの違反は、華人系不動産大手バンティンファットグループ(VTPグループ=Van Thinh Phat Group)および系列企業の社債発行に関する詐欺・資産横領事件と、総合商社AICグループ(AIC Group)および系列企業における違反事件に関連したもの。
今回の更迭により、ハノイ市選出の国会議員団の団長など、ズン氏の他の職も解任されることになっている。
なお、ズン氏は政治局員で、2021年に政治局の決定により財政相からハノイ市共産党委員会書記に異動となり、当時新国会議長に選出されたブオン・ディン・フエ前書記から任務を引き継いだ。