ベトナムでも動画共有サービス「ユーチューブ(YouTube)」がミュージックビデオ(MV)の視聴ツールとして普及しており、2017年3月初旬時点でベトナムアーティストのMV3本で再生回数が1億回を超えている。最近ではこの再生回数がアーティストたちの収入に大きく影響しているようだ。
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再生回数1億回を超えたのは次の3本。
1.「Bong bong bang bang(ボンボンバンバン)」
再生回数:1億3200万回
7月に活動を休止したボーイズグループ「365daband」音楽バンドのヒット曲。
2.「Phia sau mot co gai(フィアサウモットコーガイ)」
再生回数:1億470万回
男性歌手スービン・ホアン・ソン(Soobin Hoang Son)のヒット曲。
3.「Chung ta khong thuoc ve nhau(チュンターコントゥオックベーニャウ)」
再生回数:1億230万回
男性歌手ソン・トゥンM-TP(Son Tung M-TP)のヒット曲。
ユーチューブでは動画が始まる前に数秒間コマーシャルが流れ、動画再生中には画面下部に広告が表示されるが、これらが視聴されることで動画のアカウントに対して報酬が発生する仕組みになっている。
これがいわゆるユーチューブの広告収入と言われるもので、ベトナムでは再生回数1000回につき0.3USD(約34円)の報酬が発生し、この広告収入がアーティストたちの収入源となっている。つまり上記3本の動画の広告収入はそれぞれ3万9240USD(約447万円)、3万1410USD(約358万円)、3万0690USD(約350万円)になる。
このほか「Facebook(フェイスブック)」を始めとするソーシャルネット・ワーク(SNS)でフォロワー数が多いアカウントユーザーは市場への影響力が高く、「Key Opinion Leader(キーオピニオンリーダー=KOL)」と呼ばれる。
KOLのアカウントほど企業などからの広告リンク需要があり、アカウントユーザーは自身のイメージ像に合う企業と提携する。KOLの代表格である女優チー・プー(Chi Pu)は各種SNSのフォロワー数がファンページで800万人、フェイスブックで100万人、「Instagram(インスタグラム)」で180万人、ユーチューブで10万人に上る。
かつてベトナムではアーティストは収入が少なく貧しいというイメージがあったが、SNSの普及により広告収入を視野に入れて芸能活動をする若手アーティストも増えているそう。