故ホー・チ・ミン主席の生涯や思想を描いた漫画シリーズが出版されているが、漫画の中に自社出版物の広告を紛れ込ませていたことが発覚して問題になっている。16日付サイゴンザイフォン紙(電子版)が報じた。
この漫画シリーズは、故ホー主席が救国の道を求めて渡仏した1911年から100周年、30年振りに祖国に帰還した1941年から70周年などを記念してキムドン出版社が企画し、国産漫画の出版で知られるファンティ社が制作を請け負ったもの。
全体で20巻になる予定で、これまでに5冊が出版されている。このうち「カットバー漁村を訪ねて」の巻の19ページには、ホーおじさんが村民の家を訪れて子供に本をプレゼントする場面が描かれている。問題になったのはこの本で、表紙に書かれた「神童ダットベト 123巻」の文字がはっきり読み取れる。
この本はファンティ社が発行している人気漫画シリーズの1冊で2011年に出版されたもの。ホーおじさんの時代に存在するはずがなく、歴史を冒涜し、意図的に自社の広告を紛れ込ませたとして非難する声が上がっている。出版法令は国の指導者を広告に利用することを禁じており、法令違反に該当する行為とみられている。