- 楽観的ながらも慎重な姿勢を維持
- 1~3月期のGDP成長率は+7.1%と予想
- 26年のGDP成長率は+7.4%と予想
シンガポール系ユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB)は先般発表したレポートの中で、ベトナム経済の見通しについて楽観的ながらも慎重な姿勢を維持し、2025年におけるベトナムの国内総生産(GDP)成長率予想を前回レポートと同じ+7.0%で据え置いた。
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同年1~3月期のGDP成長率は+7.1%と予想されている。
同行はレポートの中で、2024年にGDPに対する輸出額の割合が90%に達したことに言及し、ベトナム経済の高い開放性、ひいては輸出への依存を指摘した。東南アジア諸国連合(ASEAN)では、ベトナムの割合はシンガポール(174%)に次ぐ2位で、3位のマレーシア(69%)を大きく上回った。
ドナルド・トランプ米大統領が貿易赤字削減の政策を進める可能性がある中、経済の高い開放性は特に国際貿易の変動リスクを受けやすい。2024年における米国の対ベトナム貿易赤字額は▲1240億USD(約18兆4000億円)に上った。
2025年に少なくとも+8%、2026年以降は2桁成長を目指すベトナム政府の目標について、同行は、輸出と製造業だけでは不十分だと指摘し、持続可能な成長と外部リスクの軽減には、公共投資の拡大が不可欠だとした。
なお、2026年のGDP成長率は+7.4%になると予想されている。