- 東南アジア主要5か国の消費者に調査
- 個人財務状況もベトナム消費者は楽観的
- 余暇活動などの体験に多く支出する傾向
シンガポール系ユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB)がこのほど発表した「ASEAN消費者心理調査」2024年版では、ベトナム人消費者の70%余りが今後6~12か月の経済見通しを楽観視しており、この割合が地域平均を18%pt上回ったことが分かった。
(C)Tien Phong |
1~6月期のベトナムの国内総生産(GDP)成長率は前年同期の+3.84%から+6.42%へと加速。7~9月のGDP成長率も+7.4%の高水準に達した。これを受け、UOBは前月発表の最新レポート中で、2024年のベトナムのGDP成長率予想を+5.9%から+6.4%へと上方修正した。
同調査は東南アジア主要5か国(シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシア、ベトナム)の消費者5000人を対象として今年5~6月に実施された。
調査結果によると、個人財務状況についてもベトナムの消費者は、他の東南アジア諸国の消費者より楽観的な見通しを持っている。ベトナム人消費者の90%が2025年6月までに財務状況が安定または改善すると予想している。一方、インドネシアの割合は89%、タイは82%にとどまった。
財務問題への不安に関しては、ベトナム人消費者の60%が「インフレ上昇」、53%が「家計支出の増加」と答えた。
また、ベトナムの消費者が過去1年間で特に支出した分野については、「子供の教育」と回答した割合が42%で最大だった。以下、「医療」33%、「公共サービス」33%と続いた。
このほか、ベトナムの消費者は休暇や豪華な食事、コンサート、フェスティバルなどの余暇体験により多くのお金を費やしている。ベトナム人消費者の42%がこれらの分野でより多く支出していると回答しており、これは地域平均の35%を上回っている。
海外での支出に関しては、ベトナム消費者の70%以上が直近1年間に東南アジア地域で支出したと回答。最も人気のある目的地はタイとシンガポールで、決済方法は現金よりも非現金決済の方が多く利用されている。