南中部クアンナム省人民委員会は16日、「ドンズオン仏院の遺跡修復及び保護対策」と題した科学シンポジウムを開催した。同シンポジウムには、▽遺跡保護、▽考古学、▽東南アジア学の分野から多くの科学者と文化情報省文化遺産局の代表が参加した。19日付ザンチー紙(電子版)が報じた。
同省人民委員会のチャン・ミン・カ副主席は、「遺跡の大部分は、自然侵食や戦争の被害を受けて破壊されており、現在残っているのは、「タップサン門」と呼ばれる崩れかけた門、石垣の跡、複数の建築装飾のみで、修復作業は極めて困難だと言える。関連当局では今後、▽国民の遺跡保護に対する意識向上を目指した教育プログラム、▽遺跡の現地調査、▽修復計画の作成などの実施を計画している」と述べた。
一部の専門家によると、同遺跡が修復されれば、国連教育科学文化機関(ユネスコ)により「世界文化遺産」に認定される可能性もあるという。
同遺跡は、同省タンビン郡ドンズオン村に位置しており、チャンパ王のインドラヴァルマン2世によって875年に建設された。1902年にはフランス人考古学者ヘンリー・パルマンティエが発掘調査を実施し、2000年にベトナムの国家遺産に指定されている。