中部フエ市の中心部から北西方向に6キロメートルほどの距離にありフオン川の北側に位置するフオンロン村のチュックラム集落は、長寿村として知られている。チュックラムは「竹林」を意味するが、その名のとおり集落は竹の林に囲まれている。チュックラム集落は1460年に12の家族が集まって住んだことから始まり、今日では約400家族、人口約3000人が暮らすまでになった。人口約3000人のうち、約150人(20人に1人)が80歳以上の高齢者だ。
フオンロン村高齢者協会によると、村全体では80歳以上の高齢者が約200人おり、うち90歳以上95歳未満が22人、95歳以上100歳未満が18人、100歳以上が4人いるが、そのほとんどはチュックラム集落の在住者だという。
集落の中で最年長者は107歳の女性グエン・ティ・チュットさん。チュットさんは普通に体を動かすことができ腰も曲がっていない。頭もはっきりしている。数年前まで畑仕事をしていたが転んでけがをしたため、今は家族に止められているという。77歳の男性チャン・ルエンさんは、自分の年齢ではまだ子供の扱いだと言って笑った。
チュックラム集落のお年寄りたちに長生きの秘訣を尋ねると、熱心に働くこと、良い環境の中で暮らすこと、家族関係が良いこと、規則的に食事をとること、良く寝ることなどと教えてくれた。この集落ではお年寄りがいつも大切にされており、家族仲や近所の仲も良く、1975年以降離婚した夫婦はないという。