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- 配流されたアルジェで絵画と彫刻を学ぶ
- 印象派と後期印象派の技法や表現を追求
- 91点の絵画や彫刻を含む芸術作品を残す
ハノイ市のベトナム美術博物館は12日、阮(グエン)朝(1802~1945年)第8代皇帝ハムギー(咸宜)帝(在位:1884~1885年)の絵画作品「デリ・イブラヒム(Deli Ibrahim)の丘陵地帯(アルジェ)」をハムギー帝の子孫代表から受領した。
ハムギー帝は、フランス植民地時代の1885年にフランスへの武装蜂起を呼びかけたが、1888年にフランス軍に捕らえられ、1889年にアルジェリアの首都アルジェに配流された。アルジェでは絵画と彫刻を学び、印象派と後期印象派の技法や表現を追求した。亡くなるまでに91点の絵画や彫刻を含む大量の芸術作品を残した。
「デリ・イブラヒムの丘陵地帯」は、アルジェの自宅近くの田園風景を描いた1908年の油絵作品で、ハムギー帝の最も象徴的な作品と評価されている。ハムギー帝の5代目の子孫で子孫代表のアマンディーヌ・ダバット(Amandine Dabat)氏が、ベトナム国民や海外からの観光客に鑑賞の機会を提供するため、この作品を寄贈した。
ベトナム美術博物館のグエン・アイン・ミン館長は受領式で、11月23日の「ベトナム文化遺産の日」に向けた意義ある出来事だとし、「この作品の受領と展示は、ベトナム美術界全体にとって非常に重要だ」と強調した。