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- 展示品の戦車によじ登って写真撮影
- 低モラル来館者に頭を痛める博物館
- 立ち入り禁止の屋上に侵入する者も
ハノイ市ナムトゥーリエム区に今月リニューアルオープンしたベトナム軍事歴史博物館だが、多くの来館者が展示品の戦車や飛行機によじ登ったり、銃や大砲に触れたりするなどの目に余るマナー違反が横行しており、批判の声が相次いでいる。
11月10日の日曜日には約4万人の来館者数を記録。同博物館では国宝4点を含む貴重な戦争遺物15万点余りを所蔵。遺物の展示だけでなく、訪問者がベトナム人民軍の独立のための戦いをより深く理解し、体験できる空間を提供しているが、残念ながら、遊園地と勘違いしている来館者も多いようだ。
地元紙が報じたように、博物館の屋内外では、展示された戦車や飛行機によじ登って写真を撮る親子や銃火器に気軽に触れる者の姿が後を絶たなかった。一部の保護者は、子供が展示品によじ登るのを止めるのではなく、手助けしている者までいた。その様子はもはや無法地帯。モラルの低い来館者たちのせいで、展示品の戦争遺物が倒れたり、プレートが割れたりするなどの被害が生じた。
博物館職員は来館者に対し、戦争遺物に触れたり、展示品によじ登ったりしないようアナウンスを続けたが、遊園地と勘違いしている好奇心旺盛な群衆を止めることはできなかった。屋外展示の戦車や大砲には、パーテーション用のロープなどはなかったが、来館者が触れたり登ったりしないよう注意喚起するプレートはあったとのこと。
ある来館者によると、エントランスホールで洗濯物を干す者がいたほか、待合室は飲食する客で溢れかえっていた。子供を展示物の上に登らせないよう注意すると、その親から逆ギレされたという人もいた。
このほか、立ち入り禁止の博物館の屋上で記念撮影する若い女性の姿を捉えた動画が、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に投稿されて批判の声が上がっており、博物館側が調査に乗り出している。
博物館の広報担当者は、「リニューアルオープン以降、特に週末は大変な混雑となっています。ルールを守らない来館者が増えてくるのは避けられません。以前と比べて、より広大なスペースに幅広いテーマで展示しており、最初のうちは鑑賞ルールの指導や遺物保護が行き届かない部分もあります。今後は人員を増やして遺物と展示物の保護に努めていき、最善の鑑賞環境を整えていく所存です」と語った。