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- 高校3年生までの留学プログラムが対象
- 短大・大学は4省出身者の書類審査徹底
- 南オーストラリア州に続き2州目
オーストラリアのニューサウスウェールズ州当局は、高校3年生までの生徒向け留学プログラムについて、◇北中部地方ゲアン省、◇同ハティン省、◇同クアンビン省、◇東北部地方クアンニン省の4省からの留学生の受け入れを一時停止することを決定した。
オーストラリア側は、入学手続き中に制裁対象となったケースについて、手数料の払い戻しを実施している。
短期大学・大学の高等教育プログラムについては、留学生の受け入れは停止しないが、同4省からの留学生の書類審査を徹底する方針だ。
この背景には、同プログラムで南オーストラリア州に渡航した5人のベトナム人留学生が、入国後の2023年12月から2024年1月にかけて、それぞれホストファミリーのもとから身分証明書や所持品を持ち出して行方をくらましたことがある。
これを受け、南オーストラリア州当局は、高校3年生までの生徒向け留学プログラムについて、◇ゲアン省、◇ハティン省、◇クアンビン省の3省からの留学生の受け入れを一時停止した。制裁対象となっている3省は、行方をくらましたベトナム人留学生の居住地だった。
北中部地方の一部の省は海外での不法滞在が多いため、海外への労働斡旋や留学の申請の際に募集側に敬遠される傾向があるのが現状だ。
なお、2023年4月に発表された統計によると、在オーストラリアのベトナム人留学生は2万4000人で、留学生数が多い国の中で5位に立っていた。