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東北部地方バクザン省バクザン市在住の整備士グエン・バン・ルオンさん(男性・66歳)は4年近くの歳月を費やして、360度回転する屋上展望台付きの家を建設した。
整備士として長年働いてきたルオンさんは、いつか自分の手でユニークな家を建てたいという夢を持っていた。地元農家を手助けするため、様々な機械を自主制作しながら腕を磨く中、ある日、インターネットで回転する家のニュースを見て、これまでの見識を活かし自分でも作ってみようと考えた。
世界各国にある回転する家と比べて、ルオンさんが建てた家は、より優れた工法で作られている。ルオンさんは、地下貯水槽に水をためて家ごと浮かすことで、扇風機1台を動かすのと同程度の電力で420tの家を回転させるシステムを生み出した。貯水槽内のスクリューと回転軸システムにより、15分で360度回転するという。
当初、このアイデアは非現実的だとして、家族や友人から猛反対されたが、諦めることなく完成まで漕ぎつけた。ルオンさんは、「人生は短く、一度きりのもの。自分の人生のために何かができるなら、それは良いことです。現状利用可能なものだけで満足するなら、不可能と言われることをどうやって実現できるのでしょうか」と話した。
なお、ルオンさんが発案した地下貯水槽を利用した回転する家は、ベトナムの知的財産局から製造特許を取得済み。ニュースなどで話題となり、最近はバクザン省を訪れた観光客らが、わざわざ見物に来るという。