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ベトナム電力グループ(Vietnam Electricity=EVN)は、エルニーニョ現象による猛暑と干ばつ、降雨量の減少で全国のダム貯水池が影響を受けていると発表した。今月11日時点で全国47か所の大規模ダム貯水池のうち11か所が、最低水位か最低水位近くまで貯水量が減少しているという。
特に北部のダム貯水池は、12か所の大規模ダム貯水池の全てで水の流入量が過去100年間で最も少なくなっている(5月11日時点)。4月から5月初旬にかけての流入量は平年の50%未満で、一部の貯水池では20%にとどまる。EVNは、エルニーニョ現象の影響は今年いっぱい続き、深刻な水不足となる可能性があると警鐘を鳴らしている。
EVNはまた、5~7月は猛暑の季節で電力需要が高まるため、電力不足に陥る可能性も指摘している。各地方の人民委員会に対し、地元の各メディアで困難な電力供給状況を伝え、各組織や企業、住民らに節電への協力を呼びかけるよう要請した。
節電の目標としては、行政部門は前年同月比▲10%、学校・病院・診療所・療養所は▲5%、レストラン・ホテル・商業サービス施設・オフィスと集合住宅の複合施設は夜間の屋外広告照明を▲50%、それぞれ減らすよう要請。各家庭でも節電に努め、エアコンの設定温度を26度未満にしないよう求めている。