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2023年の干支は日本だと「ウサギ」だが、ベトナムでは「ネコ」。テト(旧正月)が間近に迫る中、全国各地で新年を祝う様々なイベントが企画されており、各地では「ネコ」のモニュメントが飾られているのだが、その姿が異形だとSNS上で話題になっている。
ネコ好きの人々からすると、どうしてこうなったと疑問を抱かずにはいられないだろうが、見ようによっては味わい深い造形と言えなくもない。一周回って可愛く見えるのか、それは読者の皆さん次第だ。
南部メコンデルタ地方ベンチェ省に登場した2匹が対となる剛腕の猫は、特に人気だ。招き猫のようだが、サングラスをかけ、高さ180cmのイカツイ巨体で見る者を圧倒する。
同ティエンザン省の毛むくじゃらの猫モニュメントは、もはや猫と判別するのが難しい。ずんぐりむっくりした身体、うつろな瞳、鋭くとがった鼻はむしろネズミに近い。
ホーチミン市スオイティエン公園の入り口に鎮座する猫モニュメントは、眠たげな目とニヤニヤ笑いで入場者を迎えてくれる。デザイン的には、「不思議の国のアリス」に登場するチェシャ猫の系譜を受け継いでいると推測される。この猫を見た人々は、「新年の準備で忙しく、早起きしすぎたようだ」と笑った。
ハノイ市トンニャット公園の猫モニュメントも負けず劣らずの珍妙さだ。無機質な表情で虚空を見つめる姿はかなりシュール。猫と狐、ネズミがかけ合わさったようなデザインとなっている。
東北部地方タインホア省の猫モニュメントは、フィラーを注入しすぎて顔が変形し、身体の皮膚が突っ張ったような異形の姿をしている。ギラギラと輝く両の眼は、薬物の使用でキマッたようにも見える。
東南部地方バリア・ブンタウ省ブンタウ市の猫モニュメントは、トラのような優しい表情で獲物もとい客を迎えてくれる。