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2件の強盗殺人事件で終身刑を言い渡され、17年間にわたり刑務所に収監された後に冤罪が判明し、釈放されたフイン・バン・ネンさん(男性)が13日、病で死去した。60歳だった。
ネンさんは1998年4月に起きた強盗殺人事件の容疑者として同年に逮捕され、更に1993年5月に起きた別の強盗殺人事件の容疑者としても捜査を受けた。両事件ともに南中部沿岸地方ビントゥアン省人民裁判所から有罪判決が下され終身刑が確定したが、ネンさんは冤罪を訴え続けた。
1993年5月に起きた事件については、上告審でネンさんの無実が判明。1998年4月の事件は2015年に真犯人が特定され、ネンさんは同年10月に17年ぶりに釈放された。ネンさんは2017年、冤罪の賠償金として同裁判所から100億VND(約6100万円)を受け取った。
このうち、約20億VND(約1220万円)は労働能力の63%を失ったことに対する賠償金。ネンさんはこの冤罪により、精神疾患など複数の病を患ったことが確認されている。
ネンさんは出所後しばらくの間はビントゥアン省ハムタン郡タンミン町(thi tran Tan Minh, huyen Ham Tan)で妻子と一緒に暮らしていたが、その後は家を出て家族との連絡を絶った。ネンさんは13日に重度の肝炎と肺炎で東南部地方バリア・ブンタウ省ブンタウ市の病院に救急搬送されたが、入院からわずか1時間後に死亡が確認された。
警察から通報を受けた妻らが病院を訪れ、遺体を引き取った。